ビーバーのバークリー君はお母さんと二人暮らし。二人ともお互いを思いやって生活していて、今はもう会うことのできないパパのことを二人とも大切に思っています。
海にメッセージを付けた舟を浮かべるのは、風船にメッセージをつけて飛ばしたり、ボトルに手紙を入れて川や海に流したりするのと似ていますね。どこか遠くの人に渡って、手紙を読んでくれるかな。返事を書いてくれるかな。小学校の頃、風船にメッセージをつけて飛ばしたので、それを懐かしく思い出しました。返事が返ってきたらクラス中で大騒ぎしたものです。
どこか遠い所から流れついた流木でつくった舟は、パパへのメッセージをのせて、今度はどこまで浮かんでいくのだろう・・・。きっとパパにメッセージは届くよね。舟が戻ってこなかったら、パパがうけとってくれた証拠だと考えたバークリー君は、せっせと舟を作りはじめます。
ママと一緒に、何か特別な日には舟を作ることにして、いくつもいくつも舟を作ってきたバークリー君。一年たって、ママが舟をひろいあげていたことを知ってしまいます。
バークリー君、きっとがっかりしたよね。でも、パパに届いていると信じているバークリー君の気持ちを壊したくなくて、ママが黙ってしてくれていたことなんだよね。
そんなママへバークリー君が伝えた気持ち。バークリー君の対応が、とても大人で、ママの気持ちを思いやる優しい心を持った少年になったのだなあと、感動します。
家族って、身近にいてくれることが当たり前すぎて、時として一時的な感情を、相手に思いきりぶつけてしまいますよね。でも、お互いを大切に思うなら、相手の気持ちや行動の真意を思いやることが大事なのだなと思いました。