8月だったからでしょう
パパは戦地に赴いて帰ってこない。
お母さんのもとには戦死の通知が届いたのかもしれない。
それともおかあさんにも安否がわからず気がかりなのかもしれない。
…そんな情景が浮かびました。
逢えないパパに何艘も何艘もふねを浮かべるバークリー。
実は、おかあさんもまた
バークリーのふねに想いをのせていたのではないでしょうか。
戻ってきていたふねを見つけたバークリーは
なぜ? どういうこと?
きっと戸惑い、やり場のない気持ちになったはず。
それをこらえ、乗り越え、意味を悟ったバークリーが
思いやりあふれる手紙をふねにのせ
お母さんに届けるラストは、心をゆさぶります。
ふねは、うちかえす波とともに戻ってきてしまったけれど
のせた想いは
確かにパパに届いたのだと信じたい。
世界中の、ひとりで頑張るおかあさんに贈りたい絵本です。
そして
ベストレビューのyukapikaさんのふたりのお嬢さんが
健やかに成長されますようにと願ってやみません。