ちょっとできすぎなドラマチックな構成のお話なんですが
なんと、実話だそうで、びっくり。
戦後、大黒柱を失った家族の家計を助けるため
小学生で新聞配達をするのですが、
その動機の一つには「新聞が読みたい」という気持ちもあったなんて
新聞離れが進む現在では、なんて純粋な動機なんだと感じました。
字が読めないおばあさんが、
ただ哲人少年に新聞を読ませるためだけに新聞を取っていたという事実も、
本当に純粋に感じます。
主人公岩國哲人さんは
東大法学部を卒業後、国会議員にまでなられています。
ご本人の努力はもちろんですが
苦しい家庭環境の中、それでも、素晴らしい人たちとの出会いでここまでになられたと思いますし、
また、それを感謝する心をお持ちだったことを
巻末の謝辞で感じることができます。