鮭の一生を描いた絵本です。
主人公の鮭、ピリカはある日誰かに呼ばれている気がして、導かれるように泳ぎだします。それはピリカのお母さんの匂いでした。
お母さんの匂いを頼りに川を登り続けるピリカ。・・・
鮭は卵を生むために川を登って、卵を生んだら力尽きて死んでしまう。
そのことは前から知っていましたが、どうして自分の生まれた川が分かるのでしょうね。このお話のように匂いで分かるのでしょうか。
とても不思議です。
そして数々の危険を乗り越え、自分の体を傷だらけにしながらも、川を登っていく姿に、生き物の逞しさを感じます。娘も滝のように急な流れの川を飛び跳ねながら登ってゆく鮭を見て驚いていました。
子孫を残し、自分は死んでしまうわけですが、命は繋がっているんだよ、というメッセージが強いので、悲しい終わり方ではありません。
5歳の子どもが、ちゃんとお話の本意を理解しているのかは分かりませんが、最後まで興味深そうに聞いていました。