新刊
どうぶつのわかっていること・わかっていないこと

どうぶつのわかっていること・わかっていないこと(小学館集英社プロダクション)

「答えのない問いに向き合う力」をはぐくむ新感覚の絵本

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鹿よ おれの兄弟よ」 マジュレッドさんの声

鹿よ おれの兄弟よ 作:神沢 利子
絵:G・D・パヴリーシン
出版社:福音館書店
税込価格:\1,870
発行日:2004年
ISBN:9784834006322
評価スコア 4.15
評価ランキング 25,961
みんなの声 総数 12
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  • 大人になっても一生読み続けられる本

    • マジュレッドさん
    • 40代
    • ママ
    • 東京都
    • 男の子9歳、女の子7歳、女の子7歳

    7歳と9歳に読んだ。
    「子どもには難しいだろう」と敬遠していたが、自分のために借りたら子どもが手にとり、寝る前の読み聞かせに持ってきていた。
    最初はどこの地方だかまったくわからず。
    アイヌ、モンゴル、フィンランドのサーメ人などを連想しながら読んだ。
    あとでヒョウ?が出てきたので、ようやくロシアかと。
    人間の手技の限界に挑戦するような細密画で、自然の美しさと厳しさをあますところなく表現している。
    細密というのはときに遠近感に乏しくなる。
    この本もそういったきらいはあるが、画家の体温を写しとったかのような迫力の前に、読者として屈服する。
    文章は神田利子氏。
    オノマトペは直訳かもしれないが、じゅうぶん名文だ。
    「しかよ、おれの兄弟よ」が各所に入る。
    声に出して読んでいると、抑揚がつけやすい構成になっていることに気づく。
    これでは自然に読み手にも熱がこもってしまう。
    絵と文章が同じように沸騰していると、読み手の私も引きずられてしまう。
    子どもたちを置いてけぼりにしてはいないかと心配したが、子どもは子どもで、この舞台装置に圧倒され、眼を見開いて最後まで静かに聞き入っていた。
    子どものころにこの絵本に出会えるのは幸せだ。
    わが子に、一生の間に幾度となく開いてほしい絵本。

    投稿日:2020/02/21

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