他の鈴木まもるさん(&竹下文子さん)の乗り物絵本と違い、かなり本格的な電車の本ですね。
(表紙の雰囲気だと、もう少し小さい子向けの本なのかと思っちゃいますが)
伊豆半島を走る伊豆急行が開通した当時の話を振り返る、という流れで話が進みます。
険しい山と海とに阻まれ、道路すら満足に走っていない場所に、どうやって線路を通すのか・・・。
建設が決まったのが1959年。
当時は建設機械だって全然現在とは違いますよね。
手作業による部分がすごく多いなかでトンネルを掘り、鉄橋を通し、海沿いの斜面を補強して。。。
建設当時の様子と現在の様子が、見開きの左右のページに対照的に並べられていて、この先人の苦労があって、今の伊豆があるのだなぁとしみじみ実感できます。
我が家から近いこともあり、伊豆急の特急列車は息子も大好きです。
かっこいい黒船電車やスーパービュー踊り子号が走る背景にはこういうことがあったのか、と感心していました。
少々難しい部分もありますが、電車が好きなお子さんならとても楽しめる本だと思います。