新美南吉さんのおはなしに、西村敏雄さんがほんわりとした絵を添えています。
たぬきの子どもが化ける練習をしていて、下駄になったところをお侍に見つかり、
ちょうど下駄の鼻緒が切れて困っていたお侍に履かれてしまうお話。
シンプルなストーリーですが、子どもらしい心情がつぶさに綴られていて、
共感できそうです。
加えて、お母さんタヌキの心配な様子も伝わってきます。
新美南吉さんの文章はやや古風で、もちろんアイテムも子どもたちには難しいですが、
西村敏雄さんがうまくフォローしてくれています。
「おあし」という言葉は私も知らなかったのですが、絵を見て納得。
まさに、絵本の醍醐味です。
やはり、子どもたちには良質の文章に触れてほしいです。