自分がマンション暮らしだからか、この絵本のタイトルに引かれて思わず手に取ってしまいました。うさぎがマンションに住むという設定から物語の内容が気になって、どんどんページをめくりたくなる誘惑と戦いながら読みました。
24部屋あるマンションの住人(?)であるうさぎ達は、ケーキ屋、画家、大工、作曲家、と実に様々な仕事をしています。1ページめくるたびに、それぞれのうさぎの一日が少しずつ進んでいくので、「あれ、部屋にいない」「なに作っているんだろう」などと24部屋のうさぎ達全員の様子を見るのに、一部屋ずつ確かめて行くので、まるでゲームをしている気持ちです。
物語は、うさぎの一家がこのマンションに引っ越してくるところからスタートします。引っ越しの挨拶にと、子うさぎ達がりんごを持ってそれぞれの部屋を訪ねていくのですが、3ページにわたって訪ねていくので、全部の部屋に訪ねて行けたのかが気になって仕方ありません。ページをめくっては戻り、また進んでは戻る、ということをしながら、全部屋にりんごがあるか真剣に数えてしまいました。ページをめくるたび、まるで宝探しのように楽しくてかわいい発見があり、気がついたら読み始めてから20分ぐらい経っていました。
24部屋のうさぎがそれぞれ個性的であるように、各部屋のカーテンにもうさぎ達の個性が表れていて思わず笑ってしまいます。
最後のページにも嬉しいおまけがあって、なぞ解きや宝探しをしているようで、最初から最後まで面白さと楽しさが詰まった一冊です。