「なりたて中学生」シリーズは、どうして「1・2.・3」や「上・中・下」でななくて、「初級編」「中級編」「上級編」なのかなぁ?と思っていましたが、「上級編」を読んで、「さすが上級編だなぁ、むつかしいなぁ」と思いました(^^ゞ
テツオのこだわり、考え方、なんだかすごいです。こういうことを言語化できないまま、もやもやしたり、うまくいかなくなって不登校になる生徒はいるように思います。作者が悩める中学生の心の声を言語化して、代弁しているのかな?と思いました。
当たり前のようにひとつの集団に属すことになり、その集団の考え方の下で、当たり前のように行動することに疑問を投げかける姿勢は大事なんだろうなと思いました。話が飛躍する気もしますが、「思考しつづけることの大切さ」を説いたハンナ・アーレントを思い出しました。
不気味さを感じるけれど、学校は通う価値があると考えているテツオ。「良かったなぁ」と感じるのは、私が凡庸だからかな?何かあれば相談にのってくれそうなテツオの両親の存在が、頼もしく感じられたのも良かったです。