タイトルの「ルリユールおじさん」の【ルリユール】、
中身を読むまでは 人名かと思っていました。
RELIEUR(ルリユール)=製本職人 なのですね。
ヨーロッパで発展した特殊な職業なのだそうです。
ヨーロッパ諸国の、何代にもわたって家や家具や物などを
修復しながら大切に使う精神は、かねてから素晴らしいと思っていました。
消費傾向の強い、現代日本への作者の警鐘が伝わってきます。
あとがきから、作者が旅行中に出会った「ルリユール」に魅せられて
パリにアパートまで借り、何度も工房に通いつめて
この作品を書き上げた熱意が分かって感動しました。
『旅がひとつの出会いで一変する』
私も、自分の人生に影響を与えてくれるような出会いを経験したいです。