レビューを読んで気になり、購入した作品です。
運動会の時、いわたくんちのおばちゃんは、
一緒に写真をとってあげる、って言っても、
「いや〜よ」
と言います。
写真を撮られるのが嫌いなのです。
その理由が、せつなく、苦しいのです。
いわたくんのおばあちゃんの実話が語られていきます。
いわたくんのおばあちゃんは、広島の原爆からの生還者。
でも、両親、3人の妹を亡くしていたのです。
焼け跡から、お母さんと、妹と思われる黒こげの遺体を見つけます。
原爆投下の瞬間に、子供を守ろうと、ぎゅっと抱きしめた
胸のあたりの服の布だけが焼け残っていました。
もう、涙が止まりませんでした。
残ったのは、原爆投下の数日前に撮影した家族写真だけだでした。
一緒に写真を撮った大事な人がみんないなくなってしまった・・・。
だからおばあちゃんは大事な人と写真を撮るのがイヤなのです。
「ぼく、おとなになっても 戦争せんよ。 ほんとよ。」
多くの子供達にも語り継いで欲しいお話しだと思いました。