この絵本は、テレビで朗読されているのを聞いて、とても心を打たれ、いつか息子たちにも読んであげようと思っていたものでした。
いわたくんのおばあちゃんのちづこさんは、カメラを向けられると断ります。
それは、戦争中、ちづこさんは家族写真を撮ったのですが、そのすぐ後に原爆が落とされ、出来上がった写真を見ることができたのは、ちづこさん、ただ一人だけだったのです。
ちづこさんは、一緒に写った家族がみんな死んでしまった8月が忘れられず、家族と一緒にいたくて写真をとらないのでした。
お話の後には実際の写真も載っていて、それを見ると、本当にあった話なんだ・・と改めて感じ、胸が苦しくなりました。
息子たちも写真を見て、みんな死んでしまったん?と悲しそうに言っていました。
とても辛くて悲しいお話ですが、広島弁が優しく、最後の「ぼく、戦争せんけえね。ぼく、おとなになっても 戦争せんよ」の言葉が、心に響きました。
戦争の悲惨さだけではなく、平和への願いが込められていて、とてもいい絵本だと思います。
毎年8月6日には、この絵本を読み返したいです。