とても切ないおはなしです。
ちょんびりちょんびり体を伸ばしながら進む鬼の周りは波ばかり。どこまでもどこまでも続く海。そしてどこまでもどこまでも深い鬼の孤独。何ともやるせない気持ちにとらわれました。
はたして4歳の娘は受け止めらるかな?と思いながら読みましたが、最後までじーっと聞いていて、読み終わると「かわいそうだよね。私だったら絶対に遊んであげる。」と。
この年齢では、上出来の感想でしょう。
偏見にとらわれず、鬼の純粋な気持ちを感じ、優しくしたいと思えるのですから。
いつまでもその気持ちを持ち続けてほしいなぁと、素直に「遊んであげる」と言えない母は思います。
読んでいい気持ちになる絵本ではありませんが、こういう考えさせてくれる絵本も必要ですよね。まだ心が柔らかいうちに、一度は触れておきたい絵本だと感じました。