死神が出てくる絵本て?!と思いながら読み進めていきましたが、その死神がなんともかわいらしく、受け入れやすいいでたちだったので、絵本の世界にうまくとけこんでいて違和感なく読めました。
今の子供たちは、それほど高齢の親戚と一緒に過ごしたりする時間がなく、「死」というものが、あまり身近に感じられなくなっていると思います。
それでも、生き物はみんないつかは死んでしまうのです。自分もです。
わたしたちは限りある命だからこそ、毎日が輝き、人とのつながりを大切にしたり、どう生きるかを考えたりするのでしょう。
キツネさんのように、いつまでもこの幸せな生活が続けばと安易に思って、死にたくないと思うのも当然です。
でも、いざ周囲の愛する人たちが年老いたりなくなったりすると、やはり自然に逆らって、いつまでも生きていることがしんどくなってくるのです。
子供たちも、キツネさんを通じて何かを感じ取ってくれればと願います。