永遠に生きることは幸せなのか?
人や動物たち生命をもったものたちが逃れられない定め
それは死です。でもこれを逃れることができたら、それは
幸せなのでしょうか?
年老いたキツネが主人公のお話です。
ある日、罠で捕えたイタチを助けるかわりに
キツネが大切しているあるものに永遠の魔法をかけてもらいます。
そのことがきっかけでキツネは永遠の命を手に入れることができました。
最初は幸せに暮らすのですが、時がたつにつれて
苦痛を感じるようになってしまいます。
ある映画を思い出しました。主人公とネズミが長生きして
どうなったでしょうか。死はとても悲しいものです。でも
長く生きてしまったことで、長生きした本人が思い寄らぬ
孤独を感じてしまう。命に限りがあるからこそ、
りんごの木の香りやリンゴの木を通して季節を感じられる。
生命、生きるということを尊く感じるのかもしれません。
とても考えさせらる本です。
絵からも訴えるものがあります。
読んだこどもたちは老いたキツネの様子をどう思うでしょうか。
ラストはそれが幸せなのか、どうなのか
最後のページの一匹のキツネと空白の部分がとても印象的です。
こどもたちも1回ではわからないかもしれませんが
何度も繰り返し読んで考えてほしい絵本だと思いました。
何回も読み、そして年齢があがってまた読むと、
また違った感情があふれでる本だと思います。