肩の力が抜けたような柔らかな線と 白黒のシンプルな画面が印象的な絵本です。
一人で暮らす しろさんというねこのもとにある日、小さな黒いねこがやってきました。しろさんは ちびねこに生きていくために必要なことを色々教えます。ちびねこは大きくなり、二匹はとっても仲良しで幸せ。何年も何年もずっと一緒。でも いつのまにか しろさんが いなくなりました。すると今度は、悲しがっている黒いねこのくろさんのもとに、小さな白いねこがやってきます。くろさんは、ちいさな白いねこに いろいろと教えます。
シンプルで単純なお話ですが、ここに人生の真実があるというか、なにか哲学的なものを感じました。命や生きているもの同士の関係性はとどまらず、動いている、流転している・・・というような。大げさでしょうか?
見開きいっぱいに大きく描かれた「しろさんとちびねこ」「くろさんとちびねこ」のページが好きです。