この絵本、実によく出来ています。
地球の生き物について、現代生活について、地学的なことについて、この絵本は説明してくれています。
巻末には索引があり、この絵本に登場した物の名前が記載されているのですが、まあ、この量には驚かされます。
私は、この絵本に小学生の時に出会い、親にさんざんねだって買ってもらった記憶があります。
お話ではなく、図鑑めいた絵本なのですが、とても惹かれる絵本の一冊でした。
地下に住まう生き物たち、小さな花、動物たち。その描き方が実に加古さんらしいというか、なんというか。
普通一般の描き方ではないのですよね。視点が変わっていて非常に面白いのです。
「ありの結婚飛行」や「しんだかぶとむしのめす」「うさぎのよこっとびのあしあと」「アセチレン溶接」…思わず感嘆、とも絶句とも言えるようなため息がもれます。
この絵本は、虫が(とりあえず2Dなら)好きで、建物の成り立ちなどにも興味がある息子のために購入しました。
正直、小学生から大人まで、という絵本で、内容が結構高度なのですが、
見ているだけで楽しいし…と軽い気持ちで買ったのですが、
分からないなりにも、結構面白い絵本だったようです。
ただ、「ウィーヒェルト・グーテンベルグってなに?」とか、
「シアル(花崗岩質層)ってなに?」「餅盤ってなに?」と
直球勝負で聞いてくる息子には、正直閉口いたしました。
無学な母は、そんな言葉、いまだかつて聞いたことないんですが…
(いや、学校で聞いたのかもしれませんが、まったく覚えておりません)
この絵本は、一つ一つの専門的な用語についてはさておき、地球の不思議については、とてもわかりやすく説明してくれていますので、小学生のお子さんにぜひおすすめです。
最後の加古さんの言葉が、また加古さんらしくて素敵です。
ーきっと この本を読んでいるあなた方(君たちでなく、あなた方、というのが良い!)の中から
この地球の謎を研究したり、宇宙の不思議を明らかにする人が出てくるでしょう。
さあ、それでは、あなたもわたしも
みんながんばりましょう。
さようなら。ー
そうです、この絵本を読んだ、未来を生きる子供たち。
どうぞ、たくさんの謎を解きあかしていってください。
私も、心からそう願っています。
というか、あなたもわたしも、の中には、この「私」も入っているのでしょうかね?
はい、加古さん、がんばって勉強します…。