漢字検定の協会から出版された絵本ということで、いろんな漢字が登場する、お勉強目的の絵本かなと想像していたら、全然違っていてびっくりでした。
絵本に出てくるのは、うさぎみたいにかわいい、いちまるとその家族たち。おばあちゃんの誕生日にケーキを届けようと、妹のぷちまると一緒にお出かけします。
その途中でいくつも「手」と書いてあるドアを見つけます。ドアを開けると、赤ちゃんの手、お母さんの手、お父さんの手、といろんな手が出てきます。みんなそれぞれ違った手なのに、どれもすべてやさしくて温かくて、つないでいたくなる手でした。
手にまつわるいろんなエピソードのあとで、いちまるのおじいちゃんとおばあちゃんが手という漢字について、読み方や由来を教えてくれました。
たった1つの漢字から、こんなに温かい物語が生まれるなんていいですね。ジーンとしました。
漢字に親しみをもつきっかけを作ってくれそうな素敵な絵本だと思いました。