自分の家系を遡って行くという導入から拡がった、想像もできない壮大なドラマに圧倒されてしまいました。
自分の親も育ての親も失ってしまった、ロビーの喪失感を救ってくれたのは、自分の身代りになってしまったオオカミの子どもでした。
スコットランドとイングランドというイギリス内の血みどろの闘いから逃れるために、自由の国アメリカを目指すロビーとオオカミのチャーリー、数奇な運命の国際感覚は、スケールが大きすぎてただただ目をみはるばかりでした。
一枚の絵から発想したという物語ですが、歴史的背景に裏打ちされていて、モーパーゴの凄さを改めて実感しました。