昔、自身が行けない金毘羅参りに
犬を代参に出したという・・こんぴら狗。
こんぴら狗の存在を、私は知りませんでした。
犬好きの作者が、数少ない資料をくまなくあたり書き上げた一冊。
(巻末の参考文献の数がすごいです)
死にかけていた犬のムツキを拾って育てた弥生。
その弥生が重い病にかかり、
快気を願って、金毘羅参りを託されたムツキ。
道中たくさんの波乱がありながらのハッピーエンドは、すがすがしい気分です。
作中何度か、目の不自由な人が登場するのは
作者の意図なんでしょうか。
特に、後半、盲導犬のように少年を導くムツキは、また違う趣があります。
完全に時代小説的ストーリー展開だけど
児童書なのでルビや注があり
難解になりがちな読書の助けとなります。
大人でも読み応え十分。
是非ご一読を!!