13歳の瑠璃が出会った不思議なルリユールの工房。「ルリユールの技は、儚い命しか持たないはずの本を、読み手と共に生きていけるように作り直すための技術」という言葉が心に残りました。
本を修復するお話がいくつか出てきますが、落丁した本のページを同じタイトルの他の本から移植する様は、さながら外科手術を施すようなもので、確かな技術があってこそなのだろうと。
そうまでして残しておきたい本には、それ相応の思い出が詰まっていて、時に切なく、時に心温まる思いがしました。
絵本の『ルリユールおじさん』をもう一度読み返したくなりました。