犬と猫とおじいさんと蛇が出てきたので、最近良く似た話を読んだなあと思っていたら、「いぬとねことふしぎな玉」(鶴見正夫)と同じ話でした。「いぬとねことふしぎな玉」の方は玉については「みたこともない、みごとな玉」という表現だったのが、「うろこだま」では「きんのうろこがびっしりとはりついたまるいたま」とあり、いかにも蛇が残した玉という感じがしました。
「いぬとねことふしぎな玉」の方が文章も長いし本のサイズも大きいので、大勢の子ども向けの読み聞かせに適しており、「うろこだま」の方は手のひらサイズなので家庭で子どもと一緒に読むのにいいかなと思いました。
同じ話でも、文章や絵によって描き出される世界観が違うので、どちらがいいかというのは好みだと思いますが、同じ話をこうして読み比べるのも楽しいと思いました。犬と猫の恩返しの話ですが、それぞれの動物の特性を活かして恩返しをするところが面白いです。