男の子がパジャマ姿で汽車遊びに興じていると、お母さんに、早く寝るよう叱られ、渋々ベッドに入ります。犬のパジャマ入れを抱きしめ眠りについた男の子でしたが…。
主人公の男の子が、(夢の中で)大好きな汽車に乗って旅に出るお話です。ジョン・バーニンガムさん作ということで、『ガンピーさんのふなあそび』のようなほのぼのとしたお話かと思ってたら違いました。次々に登場する動物たちの悲鳴にも近い訴えに、【人間として】考えさせられました。男の子と動物たちが遊ぶ場面の温かさと、汽車が進む景色の力強さは表裏一体。生きることの両面を見るような思いでした。幼児〜低学年には少し理解しにくい内容かも?(私自身、1回ではよく理解できず、もう一度読み直しました) しかしながら、重いテーマもジョン・バーニンガムさんにかかるとさらっと描かれているところが見事です。