さすが、福音館書店さんの「かがくのともの絵本」シリーズの作品だなと思いました。
「イワシ」は、子どもたちにとってはお父さんのつまみの魚くらいの認識しかないかもしれませんが、分かりやすく、興味深く描いてくれていました。
海の中で生きる魚としては小さな魚(平均体長20センチ)ですが、小さいからこそ、群れで生活しているので、一つの群れの塊はとても大きく見えました。
イワシをアップで描いてくれているシーンには、大きく開けられた口の中に、とても小さなプランクトンなどが吸い込まれていくのがさりげなく描かれていて、作者のこだわりを感じました。
海の中の水の色は基本青くて、魚の色も緑や青浴びかりしているので、描くのは大変だったのではないかと思いました。
途中でクジラが登場するところは、ストーリーに変化があって見ごたえがありました。
テキストは簡潔な説明で読みやすかったです。
小学校中学年から高学年くらいのお子さんたちにお薦めします。