西村先生の作品には、いつも郷愁を感じます。
この季節に、ピッタリな竹内先生のお話で楽しめます。
家庭の事情でゆきさと村に住むことになった、主人公のナナちゃん。
この村の祭りに参加して…。
あまり見かけなくなった大根干しや、H型の煙突の取り付け。
薪がたくさん積まれ、冬支度に忙しい、民家の前庭の様子が本当に懐かしいです。
来う来う
汝が来る 逢う雪 来う来う
来う雪 逢う雪 来う来う
の唄が素敵でした。
雪は次の年の恵みにもなりますが、人の生活を脅かす事も多いものです。
が、この村はその雪を迎えにいくお祭りがあるというのが素敵です。
“自然”と優しい気持ちで共存してきたこの村が、本当にあるように思えました。
“和のファンタジー”という言葉があるかどうかわかりませんが、こんな幻想的な体験を絵本を通し経験できて、楽しかった。
唄を歌っているうちについてきた、雪ん子が、とっても可愛らしかった。
地面をトンと蹴って、私も迎えにいきたくなりました。