もし急に子供がいなくなったらーーー
考えたくも無いけれど、気が狂うほど泣き叫ぶだろう。
子供の頃「魔法使いだったら良かったのに」何度も思いました。
きっと嫌な事から逃れたい時に。
このお話は子供を突然なくした親の気持ち・悲しみ。
親の元へ帰られない子供の辛さ・寂しさが静かに語られています。
何でも願いが叶う魔法の小石を見つけたのに、こんなにも悲しい絵本。
幸せって何でも思い通りになる事じゃない。
魔法なんて必要ない「家族の愛」がある平凡な毎日こそが
一番の幸せだとしみじみ実感出来る絵本です。
ロバのシルベスターが「岩」になった時
すぐに元に戻られるんだろう・・と思い込んでいました。
一瞬の判断違い、どうにかなりそうだけど、どうにもならない。
「決して時間は戻らない」と改めて思い知らされました。
あなたがいなくなったらこんなに悲しい。悲しくて悲しくて家族は生きて行けない。
だからこそ 命を大切にしなければいけないんだよ、
物騒でいろんな事が難しい今の世の中だからこそ
小さな子供達に伝えたい深いメッセージが込められています。
ラストのページ。良かったね、良かったね。
何度読んでも見入ってしまって絵本が閉じられません。