学校に行きたくないな…。そう思いながら、重い足を何とか運んで登校してくる子ども達。ただ平穏に1日が過ぎるようにと、祈りながら、教室の片隅で息をひそめて過ごしている子ども達。今日も、エディのような子ども達が大勢いるであろうと想像すると、心が痛くなります。
いろいろな動物になって、なんとか凌ぐエディの豊かな想像力。頭をフル回転させて、自分を守って時を過ごすエディが、愛しくて…。
先生からみたら、わけのわからない、手のかかる子どもなのかもしれないエディ。誰か気付いてあげてほしいと思いながら読み進めると、最後はやっぱりお母さん。暖かで優しい風を、エディの心に運んでくれました。
大人も子どもも忙しく、余裕のない現代。生きづらさを抱えている人がとても多いように感じます。声を上げて泣けずに、心が押しつぶされそうになっている子ども達も多いことでしょう。そんな時、誰かがそっと優しい一言をかけてあげられたら。黙って寄り添ってあげられたら。涙を受け止めてあげられたら。子ども達の心は、雨上がりの空のように、晴れ晴れとして、また力強く一歩を踏み出せるかもしれません。
この絵本が、子ども達の心を包んでくれますように。一歩を踏み出す勇気を与えてくれますように。(エディのユーモラスで豊かな想像力にたくましさを感じ、勇気をもらう子ども達も多いかもしれませんね!)そんな願いを込めて、多くの子ども達に届けていきたいと思いました。