花が咲いて実になって、それをいただく。
野菜にはそんなイメージがあります。
イチゴもそうだし、トマトもそう。キュウリもナスも、ソラマメもそう。
もっとも八百屋さんで売っている野菜がどんな花をつけるのかあまり見ることはありませんが。
ところが、そんな生育の順番からちょっと想像ができない野菜たちがあります。
ハクサイやダイコン、それにこの絵本の主人公でもあるキャベツ。
なので、キャベツくんは自分に花が咲くって聞いてびっくりします。
イチゴやトマトの花を見ることも少ないけれど、それ以上にキャベツに花が咲くなんて、キャベツくん以上に、この絵本を読む子供たちにも想像できないかもしれません。
キャベツくんが通う「やさいのがっこう」には、なんでもよく知っているなすび先生がいます。
キャベツくんや仲間の野菜たちに、野菜に花が咲く理由を教えてくれます。
先生によると、キャベツくんのような野菜はおいしい時期に収穫されないと花が咲いてしまいます。
つまり、キャベツやハクサイは花になる前のものを八百屋さんで売っているのです。
イチゴやトマトの花以上にキャベツやハクサイの花を見ることはないのは、花が咲く前の一番おいしい時に食べてしまうからなんです。
この絵本ではキャベツの防虫対策としてキク科のレタスがいいことや春キャベツと冬キャベツの違いなど、なすび先生がさりげなく教えてくれます。
「やさいのがっこう」でしっかり野菜のことが勉強できます。