誰もいない森の中でひとりきりで暮らしていた少年。
大自然の中で、たった一人。
この物語の設定にはじめ驚かされた。
人間って一人では生きていけないよですよね。
孤独も寂しさもなく、ただ大自然の中に暮らすすばらしさが描かれてる。
しかしこの「世界のはて」という立地に目をつけた者によるレジャー開発で、次々と自然が壊され、快楽の地へと変貌していく森。
少年も初めて友人が出来、共に遊んで暮らしていくが・・・
有名な絵本「ちいさいおうち」の現代バージョン、というのが第一印象。
話の内容から、かなり今現在に近いのでは?って思ってみたら、やはり2006年秋の出版。 納得。
ラストはまた少年が安住の地を見つけるのですが、あれだけ楽しい思いをしてから、またひとりで暮らせるのだろうか?と少し疑問に思いました。
かなり長く淡々としているので、子供には難しかったようで、あまり興味を示しませんでした。
どちらかというと哲学的で、大人向けの絵本です。