あふりかを舞台にした絵本です。時代の中で、黒人の人権問題などを考慮して、出版中止になった絵本と聞きましたが、それを抜きにするととても魅力ある絵本だと思います。
アフリカに太鼓をうつのが上手なダンボという少年がいました。ダンボは、たいこを使って鳥や獣たちと遊ぶことのできるドンガじいさんにたいこをあしえられました。
ダンボの村に、猟をするとめにフランス人のボンポンが来て、道案内役にダンボを雇います。ボンポンは、自分の趣味のために動物たちを殺すので、ダンボは同行するのが嫌になり、とうとうたいこを使って他のお供の土人や動物たちを逃がしてやり、仲間からの合図をダンボは待っていました。
仲間からの合図に、導かれてダンボとボンポンがやってきたのは、泉を囲むようにして花が咲き乱れ、そこにはたくさんの動物たちが待っていたのです。そこに、静かで美しく心にしみわたる太鼓の音が聞こえてきました。その音に合せてダンポが歌うのです。
いのちの大切さに気づく、とてもすてきな絵本です。