100年以上前のアメリカで、自然の中でひっそりと生活していた、かご職人の家族のお話です。
山の中にある木を使って、手てかごを編み上げ、明るい満月に照らされながら山から町へいき、かごを売り、食料を買い込み、山へ戻る。そしてまたかごを編む。
このシンプルさ、自然との共生、スローライフな部分が現代の読み手を惹きつけるように思います。
さらに、この本には、たくさんの考えされられるテーマがあるように思います。
5歳の娘にとっては、文章は長めでわかりにくい部分もあり「どうして?」「どうして?」と幾度が聞き返されました。
親としては、物語の細かい部分よりもまず、少し前まで人はこんな生活を、何年も何百年も続けてきたんだよ・・ということを、わかってほしいなと思います。
それから、自然とは、親子とは、職業とは、仕事とは、伝統とは、など、いろいろなことをこの本から学び取ってくれたら、と思います。
もともとは、「にぐるまひいて」という絵本の挿絵が気に入って、同じ画家(バーバラ・クーニー)の本をみてみたい、と買ったものです。
偶然の一致か、2つの絵本で描かれる生活はとてもよく似ています。
ぜひ読み比べてみてください。
わたしはいつか、このかご職人が作った実物のかごを見てみたいと思います。