読み聞かせの講座で高学年向きの本として紹介されました。
籠を編んで暮らしている一家のお話です。お父さんは満月の夜にカゴを持って街へ出かける。
それについていきたいと少年は思っていたが、なかなかお父さんは許してくれない。ある日、とうとう許可が出て一緒について行った少年は、人種差別・職業差別という悲しい現実を知ることになります。
少年が、葛藤を乗り越えて籠あみの職を継ごうと思うまでのストーリーが
とても丁寧に静かに描かれています。
日本では、なかなか父親の背中を見て育つということが難しくなっています。でも、この作品の少年の心は、だれもが思春期に抱える葛藤でもあると思います・。
これから自分の進む道を考えて行かなければいけない息子に、ぜひ読ませたいと思いました。
今はまだ少年の葛藤がわからないかもしれないけれど、必ず心に響く作品になるはずです。