「赤ちゃん絵本」の代表的な1冊。
もしも、自分が母にならずに、ただの大人の心をもった大人として、この絵本に出会っていたとしたら・・・? 単純な言葉の繰り返しだけで、一体何がおもしろいんだろう?と、その価値も、意味も、楽しさも、まったく理解できないまま、「あっ、そう」という感じで、本を閉じていただろうと思います。
子どもが生まれて、絵本の楽しさの半分は、子どもの反応にある、ということが実感できました。
この絵本1冊で、どれだけ多くの赤ちゃんが笑顔を見せてくれ、どれほど多くのお母さんがしあわせな笑顔に包まれたことでしょう。我が子のそんな笑顔を思い出すとき、私もまたしあわせなお母さんの笑顔に戻れます。そういう時間を子どもと共有できたことに、心からの喜びを感じる共に、この絵本に出会えてよかったなぁ、と感謝の気持ちがこみ上げてきます。
しあわせが、「もこもこもこ」と大きくなって、「ふんわ ふんわ ふんわ」と空に向かって広がっていったあの瞬間を、子育ての楽しい思い出といっしょに、ずっと大切に心の奥にしまっておきたいと思っています。