先ず、「わすれられない・・・」のタイトルが素敵です。
優しく・落ち着いた挿絵も大好きです。
そんな訳で、昔からお気に入りの絵本でしたが、
本当の意味で、大切な一冊になったのは、
身近で私を支えてくれていた母を亡くしてからでしょうか・・・。
それは、この絵本のアナグマと母とが重なったからです。
長いトンネルのむこうに行ったアナグマ。
そのアナグマの思い出を語り合う内に、
《思い出》だけではなく、
アナグマが残してくれた《確かなもの》。
それに気づいていく仲間達のストーリーは胸にしみます。
「ありがとう、アナグマさん。」
と、心からお礼をいうシーンは、静かな感動に包まれます。
アナグマのように、
《わすれられないおくりもの》を残して、
トンネルの向こうに行ける様な人生を!・・・と願っています。