げんき森に住むおおかみ君は、とってもやさしいおおかみ。
でもね、「3匹のこぶた」でも「7匹のこやぎ」でも、おおかみというのはみんなこわい。だから、他の動物たちは、おおかみというだけで、みんなこわいもんだと思っているのです。
でも、おおかみ君はそうじゃない。友達がほしいんです。みんなと一緒に遊びたいと思っている。だから、「広場で遊ぶものよっといで」と声をかけてみたんだけれど、みんなが集まってきたのを見ると隠れてしまうんですね。
姿が見えなかった時はよかったけれど、いざ、おおかみという正体がわかると、みんな頭が痛いとか、調子が悪いとかうそをついて、おおかみ君を遠ざけようとするんです。
でもね、だんだんわかってくるんだよ、おおかみ君はよいおおかみなんだってことが。
これを読んだうちの子の反応は、
「いいおおかみだってたくさんいるよね、お母さん?」
でした。
いもとさんの描くおおかみがまたかわいいのね。これだけで、もうおおかみのイメージがかわりそうです。
人を見かけや思い込みだけで判断しちゃいけないよ、って教わる本。それって大切なことですよね。