私はこの手の絵本を読むとなぜか躊躇してしまうのです。
ラストシーンを見て、若者と人食いトラの心の結びつきなどと美化していいのだろうか。
なにせ、娘を食ったときにのどに刺さったかんざしを取ってもらったって、自業自得っていうのではないだろうか。
次々と若者に届けられる恩返しの身勝手は、あまりに自分勝手です。
結婚しようとしていた娘は、拉致されてきて、この若者に寝返ることってあるのだろうか。
…。
あまりな常識にとらわれて、理屈っぽく読んではいけないんですって。
長野ヒデ子さんのインパクトのある絵が印象的でした。