ピーター・スピアさんの絵が大好きで、手に取りました。
1830年頃というからもう200年近く前の話ですね、フランスの港町オンフルールから出航した帆船の航海の様子が描かれています。
文章は詩のようで抽象的かつ比喩が多く、一読しただけではなんのことやら?という感じでもあります。でも、巻末に詳しい解説(大人向き)がついていて、それをあわせて読むとなるほど、と思わせられます。
ペンで描かれた輪郭に水彩で色をつけたようなこの作者の絵は、なにより魅力的です。横長の絵本なので、港や街角の様子が見開きで描かれているページは、パノラマ画面になっていて臨場感があります。
子どものためではなく自分が見て楽しむために購入した絵本です。
文章は子どもが楽しむのはまだ難しいと思いますが、この素敵な絵を見るだけでも、感性にうったえるものがあるのではないかと思います。