ちょうちょうのビンキーは、生まれたときから羽に支障がありました。隙間だらけの壊れやすい羽だったのです。
それを引け目に思ったビンキーは、枯れ葉に隠れます。
そこにカラスがやってきて……。
自分は周りの人と(悪い意味で)違うという現実は、その人のコンプレックスになりやすいものです。
そしてそれは、周りの反応で更なるコンプレックスになったりもします。
ビンキーの場合、カラスたちの反応がそうでした。
辛い思いをしながらも、ちょうちょうや他の虫たちのおかげで、ビンキーは、自分が世界にたった一人の大切な存在なのだと胸を張ることができました。
みんな、何かしらのコンプレックスがあります。
そのコンプレックスが、みんなを蝕みませんように。
自分は世界にたった一人の大切な存在なのだ、と胸を張れますように。
そんな願いが込められた絵本です。