1歳の子と3歳の子が寝静まった夜に、2人に挟まれて読みました。
主人公ウールはモジャモジャの毛がコンプレックスなウサギの男の子。お友達からからかわれることで、明日が来ないといいのにと思うようになります。明日が来ないために、いろんなことを試してみるウール。だけどどうしても寝てしまい、明日はやってきてしまいます。
そんなある日、ほしまつりで起こった奇跡で変化が…!
子どもの立場で読むと、そうそうあるある、なんですが、親となった今の立場で読むと、気づいたらこういう時どうすればいいのかなっていう視点で読んでいました。
主人公のパパもママも、最初にもじゃもじゃの毛の素敵なところを伝えているんですよね。でも、それだけじゃあダメなんです。パパやママがもじゃもじゃの毛が素敵だと思うのが本当でも、ウールにとってそれでは「自分も素敵だと思う!」という実感が伴わない。
ほしまつりの奇跡で友人たちに毛を褒められることでウールの気持ちが変化したのは、ウールの中に「自分も素敵だと思う!」という実感が生まれたからなのかなと感じました。
今は幼い子どもたちが「あしたが きらいな こども」になるときは、悲しいけれど生きている限り多分いつかは来ると思います。
その時に、親の言葉だけでは「ウールにとっての星祭り」になれないこともある、だからこそたくさんのきっかけの種を持っておきたいなと感じました。そしてこどもたちにも、誰か大切な人たちが「あしたが きらいな だれか」になった時に、きっかけの種を与えられる人になってほしいな。
そのきっかけの種の一つが、この本かなと思います。そっと本棚に並べておきたい一冊です。