『あのときすきになったよ』の黛先生の作品です。
4月ですから、こんなお子さんもいるかなと思います。
ぷんかちゃんのほんとの名前はふみかです。
でも、すぐにプンとふくれるので、ぷんかちゃんと呼ばれています。
引っ越ししてきて、その町で一年生の春なんです。
ぷんかちゃんにとっては、幼稚園児代からのお友だちもいず、近所の子だってまだ名前もよく知らないでしょう。
それなのに、小学校は始まっています。
朝の集団登校から、学校の生活まで、環境の変化の中で緊張や動揺で、縮こまってしまっているちいちゃな心が解ります。
やっと、放課後家へ辿りついても、おかあさんの毎日同じ問いかけがあるかと思うと、うかないぷんかちゃん。
お隣の番犬のガブちゃんと、心通じるものがあったようで、首輪とランドセルを放り出し、家を後に坂道を上り、…。
ぷんかちゃんの表情がだんだんと柔らかく変わっていくのがいいですね。
ガブちゃんからこいちゃんに紹介され、“ともだち”と言われた時のはにかみ気味のぷんかちゃんが可愛い。
ともだちのなり方を言葉で聞くよりも、ガブちゃんみたいな子が近くに一人いると、気づけますね。
だって、ともだちは素敵な存在なんですから。