イギリスの昔話をそのまま改作することなく絵本にした作品。絵はアナトールでお馴染みのポール・ガルドン。おおかみのイラストが結構迫力。息子はこぶたを追うおおかみの姿に、「こぶたさん、はやく逃げて!」といつも手に汗を握っていました。
冒頭、3匹が旅に出る理由は、「おかあさんぶたは貧乏で3匹のこぶたを育てることができませんでした。そのため、自分で生きていくようにと世の中へ送り出しました…」とあり、おかあさんぶたが涙を流しながら3匹を見送る姿が印象的。また、れんがの家に住むこぶたさんは知恵を働かせ、スミスさんの農場、メリーさんの果物畑、シャンクリンの出店でオオカミに会う時刻をわざと変え、3回にわたりオオカミをそそのかします。この時間差でオオカミをかわす場面が子供にとってはハラハラドキドキ。今までのお話のイメージとちょっと違って楽しめる箇所でした。