但し書にこうあります。
「この心温まる絵本は、1993年にアメリカで出版されて以来、子供のための名作として、たくさんの親子に読まれてきました。
子供が幼稚園は学校に通うようになったり、あるいは子供をキャンプに送り出したりするような、ちょっとしたお別れのときに、子供だけではなく、親をも励ますための本として親しまれています。
また、アメリカの幼稚園や学校では、始業式の日に、先生たちが、この本を子供たちに読み聞かせています。」
その通りの絵本だと思います。
お話は、初めて学校に行くことになったアライグマのチェスターが、おかあさんと離れるのが嫌でぐずっているところから始まります。
どの子供にも経験があることだと思いますが、その時おかあさんが、チェスターにしてあげたおまじないがKissing Handなのです。
どんなときでも、寂しさと不安を取り除く素晴らしいおまじないで、子供に対する愛情をひしひしと感じられるお話です。
ただ、ビックリしたのは、森の学校の設定が、夜中に行われ、先生がフクロウだということ。
国が違えばというところなのでしょうか。
暖色系の色遣いの絵は、優しくてこの文にまさにぴったりの相性だと思います。
入園前、入学前に読んで欲しい一冊です。
また、絵本に「The Kissing Hand」のハートのシールも附録でついているという演出も憎いところです。