テレビで見る世界の国の出来事は,どこか映画やドラマみたいで
「かわいそうだな。ひどいことだな。」とは思っても,テレビを消したらそれで終わり。
この絵本は,『かわいそうな,ひどいドラマ』を描くのではないのですが,絵本の手法によって世界の出来事を,無理なくひしひしと感じることができます。
今このとき,ぼくがラーメンを食べている瞬間にそのお隣で・・・,あくびをする瞬間にそのお隣で・・・,隣の隣のと,順に遠いところへいざなわれていくことで,今このときを辛い思いで過ごしている人がいるということをリアルに感じることができる良い絵本だと思います。