だれかが こっちに むかって はしってくる。
だれだ!
と最初のページに書かれていて、どのページにも姿はあるけれど、男の子の正体は最後まで分かりません。
男の子は、生きることは食べることだとばかりに次から次に食パンやソーセージに食らいついていきます。
どんどんどんどん食らいつく男の子のお話はどんどんどんどん前に進み、読者の気持ちは前へ前へ。
引き返すことはありえないとばかりに、前へ前へ。
そして、なにがなんだか分からないままにラストへ。
そしてようやく男の子の名前は、タローだと判明するのです。
勇ましいタロー。
絵本を閉じた時、私も勇ましい気持ちになっていました。
過去は過去、未来は未来だと言われている気持ちになりました。
小さい子にお薦めではありますが、案外大人向けかもしれません。