小さいやぎ、中くらいのやぎ、大きいやぎのがらがらどんが、草場に行くために、恐ろしいトロルがいる橋を渡ります。最初に小さいやぎが渡って、食ってやると脅されますが、次にもっと大きいやぎがくるとうまく言いくるめて難を逃れます。中くらいのやぎも同じことを言って、難を逃れます。そして、大きいやぎのがらがらどんがトロルをこっぱみじんに退治してしまいます。
子供が大好きなお話しと聞いて、最初書店でのぞいてみました。
その絵と内容にびっくり。何で、こんなに怖そうな絵とお話しが子供にウケルの? それで、とりあえず、図書館で借りることにしました。その頃、まだ1歳になっていなかった娘の反応がやっぱり良かったのです。
それから、自分の感性と子供の感性は違うのかなと考えるようになりました。最近になって、買って読み聞かせをしたら、こっぱみじんになったトロルのページで、しきりに「トロルはどこ? どうしちゃったの?」と尋ねるのです。バラバラになった、体をさして、「これよ。やぎがやっつけちゃったのよ」と言うと「ふーん」と答えていました。やぎが怖そうなトロルをやっつけたのが不思議だったようです。いろいろ考えるようになったのだなぁと感慨深かったです。
絵本の読み聞かせは、宝探しの旅のようです。どの本を、娘が気に入るのかがなかなかつかめないからです。でも、それは娘の個性を探す旅でもあります。こういうのが好きなのかという発見の旅です。そして、心の成長を観察できる格好の機会でもあると最近になって感じるようになりました。そんなことを思わせてもらった一冊です。