主人公のまあちゃんは、とっても泣き虫な女の子です。
でも、お母さんが、
「いたいのいたいのとんでいけ」
と言うと不思議に泣き止んで、まあちゃんは、
「なみだがどっかいっちゃった」
と言うのです。
そんなまあちゃんが5歳になったとき、一羽のインコが新しく家族になりました。
まあちゃんはそのインコにピッツと名付け、とてもかわいがりました。
かわいがってかわいがってかわいがって、まあちゃんの愛情はピッツに伝わったようです。
まあちゃんが泣くと、ピッツが、
「イタイイタイトンデケ」
と、慰めてくれるようになったのです。
注がれたたっぷりの愛情は心を潤し、ピッツに、
まあちゃんのために何かをしたい。
と、思わせたのでしょう。
その気持ちは何年たっても変わらず、まあちゃんが大人になっても赤ちゃんを産んでも、ピッツに、
まあちゃんのために。
と思わせました。
その表れが、
「イタイイタイトンデケ」
という言葉なのでしょう。
そしてその愛情はまあちゃんにも伝わって、まあちゃんは、
「なみだがどっかいっちゃった」
という言葉で、ピッツにありがとうを伝えたのでしょう。
この絵本は心温かな内容ですが、読んでいくうちに切なくなりました。
そして、今まで以上に我が子をかわいがろうと、心の底から思いました。