今回もライルと今の飼い主プリムさんは、元飼い主のバレンティさんの身勝手な行為に振り回されます。
仕事がなくてすっかりびんぼうになったバレンティさん。
幸せに暮らしているライルを遠くから眺めて、なつかしいライルを抱きしめたい!、プリムさん家族から引き離すなんてことは出来ない!…でも貧乏はイヤなのでまた一緒に旅に出て大もうけをしたい…でも…とバレンティさんの心の葛藤が続くのですが、結局、空腹に絶えられず「あなたのおかあさんに あってみませんか」なんて手紙をライルに出して旅に誘います。
ライルは芸をしながら旅をして、プリムさんはまたお金持ちになり、ライルはお母さんに会うことができて、一緒にプリムさんの家に帰ります。
子供向けの絵本で、絵もかわいらしいのですが、バレンティさんが大人の自分勝手で抜け目ないところを全編に渡ってさらしているところが、子供にこの本を読みながら、なんだか恥ずかしい!
でも、バレンティさんは本当は悪い人じゃなくて、弱い人なんですね。
心の葛藤を経てライルを旅に連れ出したんですから。
子供達はなんとなく、そんなところを感じ取っているようで、「バレンティイさんが悪い人だから嫌い。」ということはありません。
かわいらしい絵のおかげでもあるのかもしれませんが。