図書館から借りてきて読みました。
この絵本は、レオ=レオニさんの絵本の中でもわかりやすく、
子供にも理解しやすいのではないかなと思いました。
世界一おおきいうちを欲しがったちびかたつむり。
一生懸命頑張って、世界一大きくて美しいうちを手にいれますが
彼に待っていた現実は・・・。
初めて読んだとき、なんてシビアなお話なんだろうと思いました。
大きな夢を持つことは素晴らしい。
でも、それが見栄や目先のものだけにとらわれてしまうと、
後には何も残らない、虚しさだけが残るものだよ、と、
この作品は静かに、でも力強く語ってくれました。
「うちは小さくしておこう おとなになったら、好きなところへいけるように」
私には、“シンプルに、実力をつけておこう”というメッセージに聞こえました。
身軽に、頭でっかちにならずに、
ここぞという時、やりたい事へと飛び込んでいくための準備をしておこう、と。
子供にもわかりやすいお話だと思いながら、
子供たちに読んであげるのは
もっと子供たちが大きくなってからにしようかなと思いました。
今現在、娘たちに読むと、
“大きいことがダメ”と伝わってしまうかな、とも思ったので。
レオニさんが伝えたいことを私が説明するのではなく、
本当のメッセージを、子供たち自身に読み取って欲しいと思いました。
人に良く見られようとして、頑張りすぎておかしいな・・・と感じる年頃の子や、
見栄っ張りになりすぎて、中身が置き去りになってしまった大人たちに読んで欲しいと思います。
とても貴重な一冊にめぐり会えたと思います。