奇麗な装丁の絵本で、2冊セットの絵本の2巻目にあたります。
何と文はあいはら ひろゆきさん、絵はあだち なみさんと「くまのがっこう」シリーズと同じです。
このコンビとクリスマス関連の絵本ですから、読む前から期待してしまいました。
「くまのがっこう」とテイストは異なりますが、やはりこのコンビの作品は素晴らしいの一言です。
設定は、女のことおかあさんの二人家族。
1巻では、女のこの視点で描いていたのですが、2巻では、おかあさんの視点で同じ時間を描いています。
おかあさんは仕事を終えて、女のこの元に早く戻りたいのに最終パスに乗り遅れて途方に暮れてしまいます。
そこに、サンタがソリで現れます。
「わたしを のせてくれるの?」
おんなのひとが聞くと
サンタさんは やさしく うなずきました。
「わたしからのプレゼントじゃよ。
おんなのこが まってる。
さあ いそいで。」
「おとなの わたしにも
プレゼントがあるなんて。」
「だれに だって プレゼントは あるさ。
それが クリスマスじゃよ。」
「クリスマスって すてきね。」
珠玉の言葉が並びます。
1巻、2巻を続けて読むと、二人が交錯するシーンもあって、とても良く出来た構成になっています。
それに、視点を変えて描くという手法も成功していて、クリスマスに相応しい作品に仕上がっています。
クリスマスプレゼントに最適な完成度の高い絵本だと思います。
大人でも十分に感動できる作品です。