街にはそれぞれの街なりの表情があって、きっと誰にも自分のお気に入りの街があるにちがいない。
中でも、東京。
日本の首都であることはいうまでもないが、街としてもとっても素敵だところだと思う。
なんといっても、たくさん楽しめるところがある。
観光地としても有数だろう、一日で回れるはずもない。
ましてや、「さんぽ」なんて。
でも、何故か東京には「さんぽ」という言葉が似合っている。
それは多分、ちょっと歩けば(電車に乗れば)別のいいところに行けるからではないだろうか。
この絵本の作者である阿部行夫さんはアニメーションの美術監督として多くの作品に携わってきた。だから、街の表情がとても生き生きとしている。
単に写実というのではない。街の特長をうまく組み合わせて、読者の目の前に街を再現させてくれる。
阿部さんが描いた東京は、まずは雪の東京駅。しかも上空からの俯瞰。
続いて、冬の夜の銀座。アメ横、上野公園、皇居、と続く。
もっと歩こう。
明治神宮、新宿御苑、お台場では花火を見よう。
カッパ橋に御茶ノ水、神保町とくれば専門店の街。おっと、秋葉原は「おたく文化の聖地」。
といった具合に、まだまだ続く。
この絵本に紹介されていない、東京の見どころスポットはまだまだある。
東京。好きだな。